@IMA-手描きパース2

 繁盛店づくりのパートナーシップ

融け込むデザインを追求する

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Ima Designworks & Associates Inc.

パース作成システムとは?

"手描き"スケッチによる、弊社が独自に開発したパース作成手法で
従来の費用や作成時間の常識を打ち破る料金システムを設定しています。
創業時より手描きにこだわり、ご覧になる方が暖かみやイメージを感じるように心掛けております。

絵で見せる最強のプレゼン 〜コンセプトノート〜

  • 手描きパース作成システムは、創業前に相当な時間をかけて開発したものです。
  • 当時の思いや考えをまとめた文章がありましたので、コンセプトノートとして掲載します。

システム開発前夜 〜図面はプロでも読みにくい?〜

 "絵やスケッチ"は、誰もがわかりやすいプレゼンテーション手法として長年親しまれてきました。
しかし、本格的な建築パースを作成するには費用や日数が相当かかるため、簡単な図面やカタログだけで
説明をすると言う建築関係者の話をよく耳にしてきました。

 私は数々の設計に携わった自分の経験から、建築における設計や工事の打ち合わせで一番大切なのは
「必要な情報を、確実に相手に伝え理解してもらう」ことだと思います。時間がない、面倒だからと言う
理由で詳細の説明を省いたり、簡単な打ち合わせだけで終わらせたものほど、後でクレームや間違い、
小さなミスが起こる例は多くあります。

 そんな苦い経験もあり「お客様や工事関係者へ確実に内容を伝えるためには何が一番良い方法か?」を
ずっと考えてきました。現場ごとに違うやり方を試したり、資料を工夫したりしましたが、どれも今ひと
つです。ただ、その過程で分かったことがひとつありました。

 それは「設計図面は分かりにくく、手間がかかる割に評価が低い」ということ。図面を書くのを生業に
している私には辛い話です(苦笑)。お客様は勿論のこと、建築のプロ職人の現場でも「図面ってさぁ、
ごちゃごちゃしてて読みにくいし、分かりにくいんだよねぇ」という意見は、以前から多かったようです。

 キチンと書かれた図面よりも、見たままの姿をそのまま書き写し、それに必要な情報を書き込んだ絵や
スケッチの方が、単純ながら一番分かりやすいのではないか?そんな思いが、日々の現場の中でムクムク
と湧いてきたのです。

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電卓を弾く日々 〜答えは出たものの…〜

 今でこそ価格の安い3DCADソフトは何種類もありますが、創業前(1998年頃)はまだプロ仕様の
高価なソフトばかりで、扱える技術者も少なく、コンピュータグラフィックスによるプレゼンがようやく
脚光を浴びはじめた頃でした。手描きパースは、まだ"絵画、イラストを描くのと同じ"という見方が一般
的でした。そのアナログ感覚が災いし、パース一枚の価格は高くて納期が非常にかかるものと見られてい
ました。

 そんな中、私は大きなニーズを確信している手描きパースを、どうやったら商品化できるかを考えてい
ました。「価格と納期」がネックなのは間違いない、もっと身近に使ってもらえる方法はないか?しか
し、納期はともかく金額をクリアするのは至難の技でした。単純計算で、私が出した金額は市価の3分の
1から5分の1です。今までのパースの描き方では全く通用しないのは明らかでした。お客さまが"いくら
なら買いたいと思い、何日なら待てるか?"、顧客発想から"このくらい"と思う金額をはじき出し、原価と
日数のシュミレーションを何度も何度も繰り返す日々が続きました。

 最終的に出した答えは「最短納期1週間で、価格は4万円」。でもこれで経営を成り立たせるには、
ひと月に数枚をまとめて描く必要がありました。かなり高い目標です。しかし最終的にこの"枚数を稼
ぐ"ということが、パースシステムを繁盛させる結果に繋がりました。でもこの時点ではそんな事は全く
予想していません。なぜなら、当のお客様探しはこれからでしたから…

 最終的には、3つの会社から受注が始まりました。ダイレクトメール200通と自社ウェブサイトでの
広報から獲得した成果としてはまずまずでした。ある年の春の繁忙期には、3ケ月で20件ほど受注した
こともあります。商品開発の確かさと手応えを買い手の反応から感じられる出来事でした。

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もっと絵(スケッチ)を活用しよう!


 皆さんがお店や住宅を建てる時、多くの人は大工さんに直接頼むと思いますが、まず始めに設計事務所
に依頼をするという人も時々いらっしゃいます。そういう方は論理的に物事を考えるタイプの人か、建築
業界の人か、前に苦い失敗を経験している人です。

 誰もが、大工さん(工務店)は建築のプロだから、自分の要望を言えばその通りにお店は出来上ると
思っていませんか?しかしどんなに優秀な大工さんでも、建物の実際の出来映えを、作る前にお客様に
判るように伝えることはとても難しいのです。建築にとって"要望通りの物を作る"ことは大切なテーマで
すが、竣工してから「要望と違う」「こんなかたち(色)になるとは思わなかった」という話をよく聞き
ます。それは完成品のイメージをお互いに共有できなかったのが原因です。

 そうか!お店や住宅を建てる時は、まずイマデザインワークスで図面を描いてもらえば良いと結論付け
たいんだね?この商売上手がっ!と深読みした方。物事はそう単純ではありません。なぜなら私は図面で
説明をしてうまく伝わらず、仕事を取れなかった事が何回もあります。

 皆さんは設計図面を見ただけで、自分の要望がすべて網羅されてるかどうか判断できますか?多分簡単
には出来ないと思うし、それが普通です。建築の素人の方には、図面に書かれている線や数字の意味をす
ぐに理解することはとても難しいのです。それが出来るのは建築のプロである筈ですが、正直なところプロ
である私ですら、他人の書いた図面からは内容が読み取れない事が時々あります(笑)。図面とはそのく
らい複雑で判りにくいものですが、それでも未だに多くの情報を一枚の図面に盛り沢山にして書くのが良い
図面とされているのはとても不思議です。

 私は、建築の計画段階では図面はなくても良いと考えます。情報を伝える手段としての歴史と実績もあ
るのだから最良だという意見もありますが、ものの形や雰囲気を伝えることがテーマの「プレゼンツール」
として見ると、そこまでの価値はないと思います。例え簡単な手描きスケッチでも、絵を描き、形を立体
化して伝えると、相手の理解度は格段に上がります。姿かたちが描かれれば、大きさも色も雰囲気もよく
判ります。それこそ子供からお年寄りまで説明なしで伝える事も可能です。絵で伝えることの意味とは、
この「明解な分かりやすさ」なのです。

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絵で見せる最強のプレゼン


 私が手描きパースで皆さんにご提案したかったのは、手描きであることの自由さと暖かみです。絵を描
く技術を身に付けるには、それなりの訓練が必要ですが、回数、枚数を重ねることによって必ず上手くな
ります。設計事務所でも絵を描ける方は以外と少ないですね。敷居が高く感じるという意見が多いようです。

 今やどの建築分野でも、パースを提出することは特別な事ではなく各社とも積極的に採用しています。
しかし、営業戦略ツールとして活用している会社はまだ少ないようです。営業段階でお客様の気持ちを動
かすための販促や、打合せを円滑に進めるための支援ツール、という位置付けで扱うと、パースの使い方
はもっと変わると思います。従来の設計図面の補助的な役割ではなく、図面に代わる手段として積極的に
製作現場へ組み込むなど、より高度な利用方法が考えられます。絵で見せるプレゼンとは、社内外問わず
最強の手法なのです。

 「絵を描くのは難しいし、面倒だよね…」これは私がパースを描くことを仕事にしようと思ったきっかけ
の言葉です。この声が聞こえるうちはパースを描き続ける意義があると思います。私の絵を見て「欲しい…」
「これ良いね」と思って頂けるのはとても嬉しいです。なぜなら、単なる絵としてではなく、訴求力
(パワー)があるツールと認められた証拠ですから。